ASEANで最も高い比の電気料金 中東危機を言い訳にせず協調した取り組みを
わが国は6月、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の中で最も高い電気料金を記録し、シンガポールを抜いて首位に立つという、またしても望ましくない記録を打ち立てた。すでに重い負担を強いられている消費者は、貧困層に不釣り合いなほど大きな影響を与える新たな「請求書の衝撃」に備えなければならないだろう。
エネルギー省は、中東紛争の再燃によりエネルギー価格が再び高騰していることから、電気料金がさらに高くなる可能性があると警告した。その結果、他の基本的な商品やサービスの価格も高くなり、最近の最低賃金の引き上げ分を容易に相殺するだろう。
解決策を見出すため、高騰する電力料金に関する上院の調査を早急に進める必要がある。バム・アキノ、リサ・ホンティベロス、パンフィロ・ラクソン各上院議員は、高騰する電力料金への消費者の不満に対処するため、政府の方針を見直し、改定することを求める決議案をそれぞれ提出した。
2015年には当時西ネグロス州選出だったアルフレド・ベニテス下院議員が、なぜ比の電気料金がアジアで最も高い水準にあるのかとすでに問いかけていた。この課題が依然として解決されていないということは、発電、送電、配電の各事業者や、エネルギー部門の監視機関が、電力価格高騰を説明する都合の良い言い訳として、現在の中東危機を挙げるだけでは済まされないことを意味している。
したがって、政府には、各事業者に説明責任を求め、これまで「公正」な価格を設定してきたかどうかについて厳しく問う責務がある。
そして、政府は2001年の「電力産業改革法」を直ちに、厳格かつ包括的に見直す必要がある。同法は、理論上は競争の促進を通じて電気料金を引き下げ、効率性と信頼性を向上させることを目的としていたが、「手頃な価格」を実現するために、どこを改正すべきかを判断しなければならない。
また、電力価格を押し上げる税金の引き下げや完全撤廃といったコストの見直しを行うため、あるいは検針の正確性を確保するために盗電や系統損失の削減に努力を払わない配電事業者に対して制裁を科すなど、その権限を行使することを躊躇してはならない。
さらに、エネルギー省やエネルギー規制委員会は、規制の虜(規制当局が規制対象の業界に支配される現象)との疑念を払拭する決意を示し、電力セクターの民間企業が過大な料金を請求していないことを確実にしなければならない。
同時に、政府は、家庭や商業施設、大企業が、太陽光発電への投資を通じて電気代を削減するなど、電力問題に対する独自の解決策を容易に実施できるよう支援すべきである。
比全国送電会社に対しても、全国的な送電網の近代化を迅速に進めるよう指示すべきである。これにより、全国で急増する再生可能エネルギー施設を組み込むことが可能となり、発電所の稼働にも使用されている輸入燃料への過度な依存に対する長期的な解決策となる。
一方、発電会社に対しても、説明のつかない電力供給の途絶など、配電事業者がサービス中断を防ぐためにオープン市場からより高価な電力を購入せざるを得なくなる状況が発生した場合に、罰則を科すべきである。
ラクソン上院議員が述べたように、エンドユーザーも、電力の不正使用を指摘したり、検針器の改ざんを通報したり、より公正で透明性の高い電力価格体系についての議論に参加したりすることで、役割を果たすことができる。
エネルギー部門の改革と、電力価格問題の解決には、行政から立法、民間セクターの関係者や消費者に至るまで、すべてのステークホルダーによる協調的な取り組みが必要となる。
マルコス大統領は、任期中最後から2回目となる施政方針演説の場を利用して、電力問題に関する緊急の取り組みを打ち出すことができる。それは、国民に恩恵をもたらし、国が長期的な経済目標を達成する一助となるだろう。(7月22日・インクワイアラー社説)








