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戦中戦後の都市生活や逃亡を描写 日本人技師の比での日記を特別展示

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小松真一氏の終戦前後の絵日記など約100点を展示する「二つの世界の狭間で―80年前のフィリピン日記」がアヤラ博物館で開催

特別展示のポスターと展示会場の様子
特別展示のポスターと展示会場の様子=7月3日午後1時ごろアヤラ博物館で澤田公伸撮影

 アヤラ博物館2階ロビーで今月2日から8月16日まで、1940年代にフィリピンで燃料技術者だった小松真一氏の絵日記「虜人日記」などに含まれるスケッチ画など約100点を展示する特別展「Between Two Worlds―二つの世界の狭間で―80年前のフィリピン日記」が開催されている。日本とフィリピンの国交正常化70周年という節目に合わせた記念展示で、同博物館のフィリピナス・ヘリテージ図書館、国立フィピン大アジアセンターおよび小松家の主催で、公益財団法人東芝国際交流財団の助成を受けて実現した。

 小松真一氏は、戦争中に石油の供給を途絶された日本にとって重要となっていた飛行機や自動車を動かす代替燃料ブタノール生産などに関する専門知識を持つ技術者だったため、1944年3月にマニラに赴任。その後、ネグロス島やセブ島、レイテ島などで酒精指導に携わるなどしたが、ネグロス島で米軍の上陸を受けて、45年3月に工場を放棄してジャングルに逃亡し、密林地帯を彷徨した。同年9月に米軍に投降後は捕虜収容所で1年4か月を生き抜き、日本に帰国している。

 後に単行本としても日本で出版されている「虜人日記」は、この小松氏のマニラにおける都市生活やジャングルでの極限状態での逃亡の様子、そして捕虜収容所での生活などが絵日記として細かく描写されている。特に捕虜収容所内で日本人収容者の間で自然発生的に暴力団が形成されていく様子や、演劇などの文化的活動など、当時入手できた塗料を使って科学者としての冷静な観察眼を通じた鮮やかな世相スケッチとして描写している。

 今回の特別展と関連した二つの講演会もアヤラ博物館で今後、開催される。

 今月18日午後4時から6時まで、この小松真一氏が戦前・戦中に日本で飼っていたアイヌ犬の「ゼマ」と米軍によるリンガエン湾再上陸の際に活躍した軍用犬の「スモーキー」をテーマとしたイアン・アルフォンソ博士による講演「東京のゼマ、リンガエンのスモーキー:戦争の犬たちの思い出」が行われる。

 また、8月15日にはリカルド・ホセ比大歴史学部名誉教授による講演「フィリピンにおける第二次世界大戦の視覚芸術表現:共通の悲劇に対する多様な視点」も開催される。

 アヤラ博物館の2階ロビーで行われている特別展示の入場は無料。一方、二つの関連講演会はそれぞれチケット代(通常料金で1枚300ペソ)が必要。

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