比でアジア最大級のプライドマーチ SOGIE平等に必要なのは政治的意思
6月27日、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、クィア、トランスジェンダー・プラス(LGBTQ+)コミュニティのメンバー約30万人が、比大学ディリマン校で「ラブ・ラバン・プライドマーチ」を開催した。この行事は、マニラ市やパシッグ市をはじめ、全国の町で開催された。総計で50万人以上が街頭を行進し、色鮮やかでありながらも、彼らが闘っている平等な権利の獲得に焦点を当てた行進となった。
アジア最大級のプライドマーチにより、街はレインボーフラッグとスパンコールの衣装の海へと変貌した。行進参加者の多くは若者だった。
その光景は胸を打つものだった。入念に作り込まれたドラァグの衣装を身にまとった参加者が、企業の山車や宗教団体、子連れの家族たちと並んで行進した。活動家たちは、「今すぐSOGIEの平等を」と書かれたプラカードを掲げていた(SOGIEは性的指向・性自認・性表現の頭文字を取った語)。これは「性的指向および性自認の表現に関する法案」を指している。
しかし、そのきらめきと歓喜の裏には、より厳しい現実が潜んでいる。近隣諸国が基本的人権の保障において飛躍的な進歩を遂げている一方で、比は依然として、包括的なLGBTQ保護措置を講じておらず、当事者の人々は差別や暴力、法的な保護の欠如に直面している。
活動家たちの中心的な要求は、「SOGIE平等法案」の可決である。同法案は議会に何度も提出されているにもかかわらず停滞しており、カトリック教会や保守派議員たちの政治的影響力の大きさを物語っている。
この法案が成立すれば、雇用、住宅、教育、公共サービスにおいて差別から保護されることになる。現状では、同性愛者のカップルは、性的指向を理由に立ち退きを命じられたり、トランスジェンダーであることで医療の提供を拒否されたり、救済手段もなく解雇されたりする可能性がある。
活動家たちは「結婚の平等」や、トランスジェンダーの人々の法的性別認定と身分証明書の変更を可能にすること、包括的なヘイトクライム法も求めている
名門大学を卒業していても就職できなかったレズビアンの活動家たち。日常的に嫌がらせや差別に直面している著名なトランスジェンダー権利擁護者。さらに、人口の80%がカトリックを信仰し、宗教的影響が政治を形作っているこの国で、自らのアイデンティティを隠さざるを得ないLGBTQの若者たちの数え切れないほどの物語について考えてみてほしい。
近隣諸国との対比は際立っている。かつて保守的だった台湾は、2019年にアジアで初めて同性婚を合法化。現在、台湾の同性カップルは、完全な婚姻権、養子縁組の権利、そして法的承認を享受している。この変革は一夜にして成ったものではない。持続的な活動と、徐々に進んだ文化的変化が必要だった。
ネパールの憲法は、性的指向や性自認に基づく差別を禁じている。同性カップルは共同で子供を養子に迎えることができ、法的な性別の認定も認められている。2020年、ネパールはパスポートに世界初の「X」という性別表記を導入した。
この差は、文化的受容というよりも政治的意志を反映している。比には進歩的な都市住民や活発な市民社会が存在する一方で、制度的な惰性と宗教的影響力が進展を阻んできた。SOGIE法案は立法委員会を何度も通過したものの、本会議に上程される前に廃案となってしまった。宗教指導者たちは、同法案が宗教的表現を幅広く保護しているにもかかわらず、これを「反キリスト教的」であると位置づけ、反対運動を展開している。
先週末のプライドパレードは、立法改革の機運が高まっているなかで実施された。若い世代は具体的な行動を求めている。企業も、人材や市場が包摂性を求めていることを認識し、社内のLGBTQ保護策の導入を始めている。俳優やミュージシャンら著名人の支援者たちも、この運動を公に支持している。
しかし、その進展は依然として不安定なままである。LGBTQの人々に対する暴力は後を絶たず、比は、トランスジェンダーの人々に対する殺害が最も多い国の一つに数えられている。法的保護がないため、被害者の家族は正義を勝ち取るのに苦労している。
比には、LGBTQの権利を前進させるために必要な活動家たち、民主的な仕組み、そして国民の共感がある。必要なのは、虹色に彩られた街頭で見られたのと同じ決意、すなわち粘り強さと、平等以外の何物も受け入れないという姿勢である。
彼らのデモ行進は、必要でなくなるまで続くだろう。(6月30日・マニラタイムズ社説)








